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20Wは、USB PDでは9V×2.22Aです。W(ワット)はV(ボルト)とA(アンペア)の掛け算なので、同じ20Wでも電圧によって流れる電流は変わります。
モバイルバッテリーの箱には、W、V、A、mAh、Whと単位が並びます。このうちmAhとWhは「どれだけためられるか」、WとAは「どれだけの勢いで出せるか」を表す数字で、意味が違います。換算のしかたと、表示の読み方をまとめました。
W=V×A。20Wは9V×2.22A
電力(W)は、電圧(V)と電流(A)を掛けたものです。

20Wを5Vで出そうとすると4A必要ですが、USB-Cの5Vは3Aまで(15W)です。そこでUSB PDでは電圧を9Vに上げ、2.22Aで20Wを出します。9V×2.22Aは19.98Wで、製品には20Wと書かれます。
電圧を上げれば、同じ電流でも大きな電力を送れます。USB PDの電圧は5V・9V・15V・20Vが基本で、どれを使うかは充電する機器とモバイルバッテリーがやりとりして決めます。スマホにつないだからといって、いきなり20Vがかかるわけではありません。
よく見る数字の換算表
| 表示 | 電圧×電流 | 電力 |
|---|---|---|
| 1A(USB-A) | 5V×1A | 5W |
| 2.4A(USB-A) | 5V×2.4A | 12W |
| 3A(USB-C) | 5V×3A | 15W |
| PD 20W | 9V×2.22A | 20W |
| PD 27W | 9V×3A | 27W |
| PD 30W | 15V×2A | 30W |
| PD 45W | 15V×3A | 45W |
| PD 60W | 20V×3A | 60W |
| PD 100W | 20V×5A | 100W |
USB-Aの「2.4A」「1A」は5Vでの電流なので、Wにするには5を掛けます。2.4Aは12W、2.1Aは10.5Wです。逆にWからAを出すときは、Wを電圧で割ります。20W÷9V=約2.22Aです。
100W(20V×5A)は、5Aに対応したUSB-Cケーブルを使ったときだけ出ます。ふつうのUSB-Cケーブルは3Aまでなので、100Wのモバイルバッテリーでも20V×3A=60Wで止まります。
mAhは電流ではなく、ためられる量
「10000mAhは何アンペア?」とよく聞かれますが、mAh(ミリアンペアアワー)は電流ではなく、電気をためておける量です。10000mAhは10Ah、つまり「1Aで10時間流せる量」を表します(あくまで計算上の値です)。
モバイルバッテリーの最大出力(WやA)とは関係がないので、10000mAhでも出力が12Wの製品もあれば、45Wの製品もあります。容量は使える回数、出力は充電の速さに効く数字です。
mAhをWhに直すには、電圧を掛ける
Wh(ワットアワー)は、電圧まで入れて電気の量を表した単位です。mAhにV(電圧)を掛けて1,000で割ると出ます。モバイルバッテリーの中の電池は3.6〜3.7Vなので、3.7Vで計算すると次のとおりです。
| 容量 | Wh(3.7Vで計算) |
|---|---|
| 5,000mAh | 18.5Wh |
| 10,000mAh | 37Wh |
| 20,000mAh | 74Wh |
飛行機に持ち込めるかどうかの大きさの線引きはWhで、100Wh以下が目安です。ふつうの10,000〜20,000mAhは収まります。25,000mAhを超えるような大きいものは100Wh前後になり、中の電池の電圧で上下するので、本体に書かれたWhの表示で確かめてください。個数や機内での使い方のルールは飛行機に持ち込めるモバイルバッテリーに書いています。
本体の「定格容量」が小さく書かれている理由
本体のラベルには、10000mAhの製品でも、それより小さい「定格容量」が書かれていることがあります。これは、電池の電圧(3.7V前後)ではなく、USBで出すときの5Vに換算した容量です。
電気の量(Wh)は変わらないので、電圧が上がるぶんmAhの数字は小さくなります。3.7V・10,000mAhの37Whを5Vで割ると7,400mAhで、ここから変換のロスを引いた値が書かれます。どちらかが嘘というわけではありません。
スマホを何回充電できるかは、このロスまで入れて考える必要があります。このサイトでは、表示の容量の65%を使える量として計算しています(10000mAhでスマホは何回充電できる?)。
何Wあれば足りるか
モバイルバッテリーの出力が機器の受け取れる電力より小さいと、充電に時間がかかります。逆に、出力が大きすぎて壊れることはありません。機器が受け取れる分だけ流れます。
- スマホ:20W出せれば、多くの機種で急速充電ができます(20W対応モバイルバッテリー)
- Nintendo Switch 2:Switch 2向けモバイルバッテリーに必要な出力を書いています
- ノートパソコン:機種によって必要なWが大きく違います。機種ごとの目安はノートパソコンを充電できるモバイルバッテリーに
20W・30Wを出せるモデル
MOTTERU 準固体モバイルバッテリー 5000mAh PD20W MEC-MBSS5003
5,000mAh・約106g・PD20W。ストラップを兼ねたUSB-Cケーブルが本体についています。準固体電池のモデルです。
オウルテック 準固体モバイルバッテリー 10000mAh PD30W OEC-LPB10024
10,000mAh・PD30W。残量は1%単位で表示されます。パススルー充電中は出力が最大7.5Wに下がります(パススルー充電とは)。
よくある質問
20Wは何アンペアですか?
USB PDの20Wは9V×2.22Aです。W(ワット)はV(ボルト)×A(アンペア)なので、20Wを9Vで割ると約2.22Aになります。USB-Cの5Vは3A(15W)までなので、20Wを出すときは電圧を9Vに上げています。
2.4Aは何ワットですか?
USB-Aの2.4Aは5Vでの値なので、5V×2.4A=12Wです。2.1Aなら10.5W、1Aなら5Wです。
10000mAhは何アンペアですか?
mAhは電流ではなく、ためておける電気の量です。10000mAhは10Ahで、計算上は1Aで10時間流せる量を表します。どれだけの電流を出せるかは、最大出力(WやA)の表示で確かめます。
10000mAhは何Whですか?
中の電池の電圧3.7Vで計算すると、10,000mAh×3.7V÷1,000=37Whです。飛行機に持ち込める大きさは100Wh以下が目安なので、10,000mAhのモバイルバッテリーは収まります。正確な値は本体のWh表示で確かめてください。
2026年11月3日に確認。製品の重さ・出力はメーカーの公表値です。Whの値は3.7Vでの計算で、製品によって中の電池の電圧は少し違います。



