レンタルのモバイルバッテリーも半固体電池へ|充レンが全数切り替え

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駅やコンビニで借りるモバイルバッテリーも、燃えにくい電池に変わっていきます。

モバイルバッテリーレンタルサービス「充レン」を運営するJUREN株式会社は2026年9月10日、貸し出すバッテリーを従来の液体電解質リチウムイオン電池から半固体バッテリーへ切り替えると発表しました。2026年10月から順次投入し、2027年中に流通する全数を入れ替える計画です。同社は国内のモバイルバッテリーレンタルサービスとして初の取り組みとしています。

なぜレンタル事業者が電池を変えるのか

同社は背景として、国内外でモバイルバッテリーの発煙・発火事案が起きていることを挙げています。とくに鉄道駅や列車内、航空機といった交通機関では、ひとたび発煙・発火が起きれば多くの利用者の安全や交通そのものに影響しうる、としています。

これは実感に近い話です。レンタルのバッテリーは不特定多数が持ち歩き、落としたり高温の場所に置いたりする条件をコントロールできません。消防庁の調査でも、モバイルバッテリーの出火原因の上位は外部衝撃と高温下での使用・保管で、令和6年の290件のうち原因が判明したものではこの2つが最多でした(消防庁 令和8年1月29日公表)。

使い方を管理できない以上、電池そのものを変えるという判断は理にかなっています。なお同社は、2018年のサービス開始から事故ゼロ件を達成しているとしています。

半固体バッテリーとは

一般的なリチウムイオン電池は電解質に液体を使っていますが、半固体バッテリーはこれをゲル状にして流動性を抑えたものです。液体のように漏れ出しにくいため、損傷したときのリスクを下げられるとされています。同社は「燃えにくい、温度に強い、長寿命」の3点を特徴として挙げています。

仕組みの詳細は安全なモバイルバッテリーの選び方|半固体電池と発火対策で解説しています。

個人が買う製品でも同じ流れ

この動きはレンタルに限りません。2026年に入ってからCIO、エレコム、MOTTERU、多摩電子工業、SUNEASTなどが半固体・準固体電池を採用したモデルを相次いで投入しており、5,000mAhから20,000mAhまで容量帯もひととおり揃っています。

MOTTERUが2026年7月に実施した調査では、購入時に最も重視する点として「安全性」が38.6%で「容量」の15.4%を上回りました。各社が半固体・準固体モデルを増やしているのは、この変化への対応です。

実際に買える機種は【2026年】発火しにくいモバイルバッテリー14選で比較しています。

借りるときに気をつけたいこと

電池が変わっても、扱い方で気をつける点は同じです。

  • 借りたバッテリーが熱を持っている、膨らんでいる、外装が割れているときは使わずに返却する
  • 夏場の車内や直射日光の当たる場所に置いたままにしない
  • 充電しながらカバンの中に入れっぱなしにしない

また、レンタルのバッテリーも飛行機に持ち込む場合は同じルールが適用されます。モバイルバッテリーは2個までで、機内での充電・給電は禁止です(モバイルバッテリーは飛行機に持ち込める?2026年新ルール解説)。

まとめ

  • 「充レン」が貸し出すバッテリーを半固体バッテリーへ切り替え。2026年10月から投入、2027年中に全数
  • 背景は交通機関での発煙・発火リスク。使い方を管理できないレンタルでは電池側で対応する判断
  • 個人向け製品でも半固体・準固体モデルが各社から出揃っている
  • 電池が変わっても、熱・膨張・落下に気をつける点は変わらない

個人で買うならこのあたり

レンタルだけでなく、市販モデルでも半固体・準固体の選択肢が増えています。容量帯ごとに1台ずつ挙げます。

CIO SMARTCOBY SLIMⅡ Wireless2.0 SS5K

5,000mAh・121g、厚さ8.7mm。半固体系セルを採用した薄型モデルで、Qi2のワイヤレス充電にも対応します。

エレコム 半固体モバイルバッテリー DE-C86-10000BK

10,000mAh・約220g、最大35W。サイクル寿命2,000回、放電温度範囲-15℃〜45℃を公表しています。